ガスは何を原料につくられているの? 東京ガスに聞いた
毎月26日は「風呂の日」。この日を制定した東京ガスは、1885(明治18)年に東京府瓦斯局長だった渋沢栄一により民営移管され、東京瓦斯会社として設立。今でも渋沢の「人によりそい、社会をささえ、未来をつむぐエネルギーになる。」の考えが経営理念として受け継がれている。
日本で最初の都市ガスを使った風呂釜は、1907年ごろに誕生したとされる。1931年には追いだき可能な早沸釜瓦斯風呂も販売されている。
一方、昭和初期には、ガス七輪の上にのせてパンを焼く「四面式ガストースター」、一度に3杯のコーヒーが入れられる「パーコ瓦斯珈琲沸器」などが活躍。これらは東京都小平市にあるガスミュージアムで見ることができる。
ところで、文明開化の暮らしをあかりで照らした同社だが、このガスって何でつくっているの? 意外と知られていないが、明治の頃から約80年間原料として使われたのは「石炭」だ。コークス炉に石炭を入れて高温で加熱する「乾留」という手法でガスを製造していた。その後、1960~70年代は「石油」を熱分解してガスをつくるようになった。