次の南海トラフ巨大地震は「2035年をピークに前後5年」と専門家…しかも3連動の可能性を指摘
──どんな被害が想定されますか。
東日本大震災は死者が2万人ぐらいで、被害総額はおよそ20兆円でした。一方、次の南海トラフ巨大地震は死者数が30万人、被害総額290兆円とされています。高知県や和歌山県には地震が起きたら2~3分後に最大の高さ34メートルの津波が来て、日本国民の半数にあたる6800万人が被災すると想定されています。 つまり、日本の総人口の半分以上と言う莫大な数なのですね。
■3回に1回は3連動している南海トラフの巨大地震
──南海トラフの巨大地震は、連動の可能性が指摘されています。連動は必ずありますか。どのくらいの間隔で起こる可能性があるのでしょうか。
1707年の宝永地震では、東海・東南海・南海地震が3つとも連動しました。江戸幕府5代将軍・徳川綱吉の頃ですが、3つが連動して約20秒以内という短時間ですべてが起きたとされています。また1854年の安政南海地震は東南海・南海地震が32時間の差で起きました。まず名古屋沖が動いて、その1日半後に四国沖の南海地震があったわけです。最後の昭和南海地震は、1944年に起きた昭和東南海地震の2年後に、四国沖の南海地震が1946年に起きています。