大阪・道頓堀のビル火災で2人が殉職…消防職員の命の安全。必要なことは何か
大阪市の繁華街・道頓堀で発生した雑居ビルの大規模火災で、消防隊員2人が殉職するという痛ましい出来事が起きました。2人は、延焼した隣の7階建てビルの1階から建物内に入り、5階で消火活動中に天井の一部が崩落。6階に避難したものの、逃げ場を失って取り残されたと報じられています。
この殉職事故では、多くの消防隊関係者が遠方からもお悔やみに訪れているそうです。そんなニュースを見ながら、消防隊員と命の危険について考えてみました。
命を張って市民を守るのが消防隊員の職務とはいえ、市の隊員に対する「安全配慮義務」はどうなっているのでしょう。
安全配慮義務とは、ざっくり言えば「働く人の命と体を守るのが雇い主の責任」というルール。これが定められている労働契約法は基本的には一般企業が対象です。しかし最高裁は昔から「国や自治体も職員に安全配慮義務を負う」と認めてきました。だから今回のケースも対象になる余地があります。
とはいえ、消防や警察、自衛隊といった職種は「危険と隣り合わせ」が前提。火の海に飛び込むのは、そもそも仕事の一部です。民間企業と同じ物差しで「危険を避けろ」とは言いにくい側面もあります。そのため、防火装備が足りない、指揮命令系統が混乱していた--そんな“防げたはずの危険”を放置していたような例外的な場合に安全配慮義務違反が認められる可能性が出てきます。