<1>セックスのあと頻繁に出血…検査で腫瘍が見つかった
「めちゃくちゃヤラれて、こうなってるだけじゃないの?」
新宿を探し歩いて3つ目、ようやくたどり着いた雑居ビルの2階。婦人科の老医師は診察台に横たわる私のあそこを一見すると、診断もせずに吐き捨て、あそこに軟膏を塗った。
「あんたは顔立ちも幼いし、体も小さいから、お客に好きなようにされるんでしょ」
それで終わり。この絶対にあり得ないような仕打ちを受け、これが体を売ってきた代償だなとも思った。実際あそこが荒れるなんて、風俗ではそんなに珍しい話でもないのだ。
セックスのあとに頻繁に出血するようになったのは、昨年夏のことだ。それは素人目にもただの不正出血とは違っていた。太ももを赤く伝い、いつまでたっても止まらない私の血。もう、自分ではどうすることもできず、同じ新宿でそこそこに大きい病院に行った。
「出血しやすいのはホルモンの関係かな? 一応がん検診もしておきましょう」と、医師は言った。ホルモンと聞いて、肝が冷えた。風俗嬢生命が尽きるんじゃないかと思ったのだ。がん検診うんぬんはあまり聞いていなかった。この2日後にかかってきた電話で、風俗嬢どころか人間として生命が尽きかけてるってことを知るのだが……。