<7>病院での夜は100回を超えた

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 また入院している。6回目の抗がん剤投与のためだ。がんの発覚から、はや1年半。病院で夜を明かした数を数えたら100回を超えていた。これまでもう何年も歌舞伎町の真ん中に住んで、ほとんど毎日、体を売っていたのだから、その頃と今の生活のものすごい落差に自分でも驚いている。

 がん患者たちのいる病棟には、私と同世代の20代女性はほとんどいない。外来病棟も、高齢の患者が目立つ。具合の悪い人が来るのが病院なのだから当たり前なのだろうけど、ここでは皆ゆっくり歩いている。最上階にある見晴らしの良いレストランに行くと、裕福そうな老婦人たちが談笑しながら、ハンバーグを頬張っていた。

 歌舞伎町でお馴染みのキラキラした水商売の男女も、キャリーバッグをガラガラと引いて歩くホームレス風俗嬢も、ここにはいない。あまりにもゆったりと世界が回っているものだから、だんだんと、風俗生活をしていたことを忘れそうになる。いっそ忘れてしまえばいいのかな、とも思う。

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