パワハラから“アルコール依存”に…泥酔し家中を破壊、妻子を恐怖に陥れた52歳男の後悔
妻に激怒し、家中の物を破壊
酒の影響は仕事にも及んでいた。重要な会議の前日に深酒して欠席、仕事の効率も下がり失敗も増える。精神科の受診を勧めてくれた同僚もいたが、Aさんは動かなかった。
「そこまで重症だとは思わなかったし、一度通院したら戻れないのでは…という不安もあったと思います」
それでも職場では緊張感を保っていたのか、大事にはならなかった。Aさんが後悔しているのは、家庭で起こしてしまった事件だ。晩酌でストレスを紛らわせていた夜、妻に酒を取り上げられ激怒してしまったのだ。
小学生の子どももいる部屋で大暴れし、食器や家電を投げ、ドアや家具を次々と破壊。妻を怒鳴り散らし、隣人が警察を呼んだ。しかし泥酔していたAさんにその夜の記憶はない。踏んだのであろうガラスの破片の痛みだけを覚えている。
「妻の両親が駆け付け、話を聞いてくれた義母にはとても感謝しています。妻と子どもを恐怖に陥らせてしまい、本当に申し訳ないことをしたと心の底から謝罪をしました。ですがその後、離婚に至り義実家とは絶縁。義母の葬式に出席することもできませんでした」
■アルコール依存症は「否認の病」
その後はすぐに回復できたわけでもなく、離婚のストレスからも酒量が増加。結果的に仕事の欠席が続き職場は解雇同然に失職。すべてを失ったAさんは、やっと通院を決意した。
「同僚に勧められた時、素直に通院しておけばと悔やんでいます」
現在は様々な職を転々としながら生活している。子どもとは年に4回会えているが、以前のような距離感に戻れてはいないという。反省したAさんは復縁を何度も求めているものの、叶いそうもない。
アルコール依存症は否認の病と呼ばれ、多くの人が受診をためらう。病院に抵抗があれば、まずは地域の保健所や保健福祉センターに相談を検討したい。
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