専門家が警鐘 “ストロング系チューハイ”でアルコール依存

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 道端や電車内などで昼間から“ストロング系缶チューハイ”を飲んでいる人をよく見かけるようになったと思わないか? 大森榎本クリニックの斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)は「ここ数年、ストロング系缶チューハイによるアルコール依存症の受診者が増えている」と指摘する。

 “ストロング系缶チューハイ(以下、ストロング系)”とは、アルコール度数が高めの缶チューハイ。一般的な缶チューハイのアルコール度数は3~6%と、ビール(5~6%)と同程度か、それより低いくらいだ。ところがストロング系の主流は9%。最近はアルコール度数12%という、ワインや日本酒(どちらも14%)に匹敵するものまで出てきた。

 ストロング系が分類される「RTD(Ready to Drink=購入後そのまま飲める)」の市場は10年連続で伸び続けている。

「高齢者、若者に限らず、アルコール依存症患者の飲酒内容が明らかに変わってきています」

 こう話す斉藤氏によれば、かつてはワンカップの日本酒や紙パックの焼酎を飲み続けるアルコール依存症の人が多かった。ところがこの数年、アルコール依存症の初診患者によく飲むアルコール類を聞くと、多くはストロング系と回答。アルコール依存症治療に関わるほかの専門家からも、同様の意見が聞かれるという。

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