小沢コージ
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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

ホンダが強けりゃF1はおもしろい 今年期待できる3つの理由

公開日: 更新日:

 日本からすっかりF1の熱が失われてはや何年経つだろうか。

 フジテレビはとっくに地上波放送から撤退し、今年はコロナの影響から遂に34年続いた日本グランプリも中止が決定。しかし考えてみると、トヨタ、ブリヂストン、無限といろんなメーカーがF1に関わったが、すべては“ホンダ”の調子にかかっている気がする。

 ホンダ強けりゃニッポンのF1は面白い! そして今年のホンダF1はひさびさに不思議なほど勢いを感じるのだ。

N-BOXが売れるのもF1で勝つのも本質は同じ?

 確かに先週コロナ明けで初めて行われた7月5日の開幕戦オーストリアGP決勝は、エースのマックス・フェルスタッペンを擁するレッドブルレーシングが2台ともリタイア。セカンドチームともいえるアルファタウリ(旧トロロッソ)のピエール・ガスリーが7位フィニッシュしただけだった。

 しかし筆者の期待はやっぱり高い。なぜなら開幕直前のオンライン記者会見で、ホンダF1パワーユニット開発総責任者の浅木泰昭氏が語ったかつてない熱い言葉だ。「今年の目標は、2位ではなくシリーズチャンピオン。最低でもメルセデスと互角のパワーユニットを目指す」と言い切った。

 実は浅木氏は量産車とも関係が深く、今日本でバカ売れのN-BOXの初代開発エンジニア。えっ、F1担当エンジニアが軽を作って成功するの? と誰もが思うはずだが、氏は言う。

「軽自動車でどうやって勝つかって考えそのものは、F1に非常に近いんですよね。限られたレギュレーションの中で、どうやって他社を出し抜くかの競争ですから」

去年勝った3つのGPはすべて高地

 実際、浅木氏が関わってからの第4期ホンダF1は強い。2015年に英国マクラーレンと組んで始まった当初は、最初から遅かった。一時は元チャンピオンドライバーのフェルナンド・アロンソに当時格下レースの「まるでGP2用エンジンだよ」と言われたほど。

 ところが昨シーズンは露骨に復調。エース、フェルスタッペンがオーストリア、ドイツ、ブラジルで3勝。ドライバー選手権でフェルスタッペン選手が3位、コンストラクターズ選手権でレッドブルが3位という好成績を獲得。

 しかし、会見では去年以上の自信を見せたうえ、去年勝った3つのグランプリはすべて高地サーキットであると解き明かし、偏った性能であることを認めた上で今年のさらなる跳躍を誓ったのだ。

根拠のない自信で乗り切るのがホンダイズム

 筆者が今年期待できる理由は、フェルスタッペンの速さと去年の実績、さらに浅木氏の言葉だ。

「背景にあるのはポルシェにしろBMWにしろフェラーリにしろF1で圧倒して勝ってきたっていう自信ですよね。世界一のエンジニアになったという自負でずっと戦ってきた。レースがホンダのDNAと言われる背景はそういうことです。世界一の俺たちがなんでスズキさん、ダイハツさんに負けるんだと。技術的な根拠はないんですけど(笑)。根拠のない自信でなんとか乗り切るのがホンダイズムなんです」

 ひさびさに聞いたホンダエンジニアの溢れる自信。今年こそはやっぱりホンダF1に期待したい!

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