菅政権またも後手後手 山田広報官“ゴチ”辞職で崩壊へ一気

公開日: 更新日:

 菅首相の長男から高額接待を受けていた山田真貴子内閣広報官が、続投から一転して辞職。入院先から杉田官房副長官を通じて菅首相に辞意を伝えたといい、政府は1日の持ち回り閣議で辞任を認めた。

 ◇  ◇  ◇

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 辞職は唐突だった。山田氏は1日の衆院予算委に出席予定で、与野党に欠席と辞職が伝えられたのは予算委直前だ。その影響で開会が遅れた。

 予算委で質問に立った立憲民主党の枝野代表は「首相は先週の段階で辞めてほしいとお願いすべきだった。遅きに失したと思わないか」と追及。判断が遅れた結果、先週末に緊急事態宣言の一部解除の記者会見を行えなかったと指摘した。

 その記者会見も、当初は設定されていたのに前日夜になって突然キャンセルというドタバタで、司会進行役を務める広報官の「山田隠し」と批判を浴びた。

 接待問題が発覚しても、菅首相は「女性の広報官として期待しているので、そのまま専念してほしい」と言い、山田氏を続投させる方針だった。広報官に起用したのは菅首相の抜擢人事だから、更迭すれば任命責任を問われるという計算が働いたのかもしれない。

 しかし、冷静に考えれば、倫理規程違反を犯した官僚が政府の広報官を務められるはずがないのだ。野党の追及や世論の批判に抗しきれず、結局、辞職に追い込まれた。

 菅首相の迷走には、与党内からも疑問や不満の声が上がっている。

「危機管理がお粗末すぎる。銀座クラブはしご酒の松本純氏や、五輪組織委の会長に就いた橋本聖子氏の離党についても、当初は『問題ない』と言っていて、判断が遅れた。今回もそうだが、GoTo停止や緊急事態宣言の再発令も、当初は甘い見立てで突っ張るものの、世論におされて判断を覆すことが続いている。補佐官や秘書官は何をやっているのか。官邸が機能不全に陥っているとしか思えない」(自民党ベテラン議員)

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