著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

軽自動車首位ダイハツの“自爆”で漁夫の利の…スズキは株価も反転上昇へ

公開日: 更新日:

 相手の失策は自陣の好機──。スポーツ界では当たり前の理屈だが、これは無論、どの世界でも当てはまる。スズキの株価が上昇に転じた。

 11月13日に年初来高値となる6577円をつけた後、12月14日には一時5436円まで売り込まれるなど、ほぼ一貫して下落基調が続いていたが、足元では6000円台を回復。さらに上値をうかがう展開だ。

 反転の要因は他でもない。国内軽自動車市場における最大のライバル、ダイハツ工業の「大チョンボ」(業界関係者)だ。自社開発した車の全28車種(すでに生産を終了した車種を除く)で安全性確認試験などでの大量の不正が発覚。全工場で生産・出荷停止に追い込まれたというもので、稼働再開のメドは現時点で全く立っていない。

 国による試験のやり直しなども行われる予定で、業界内では「(工場停止期間は)長期化必至」との見方が支配的。悪質性が高いとみなされれば、車の事実上の量産・販売認可に当たる「型式指定」の取り消しもあり得る見込みで、一部では「全治3年」といった声も飛ぶ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    日米関税引き下げは「合意文書なし」の口約束…チラつくトランプ大統領の“ちゃぶ台返し”

  2. 2

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 3

    東芝ライフスタイルが白物家電世界2位メーカー中国「美的」傘下で生まれ変わったこと

  4. 4

    トランプ大統領が熱烈支持層と対立のナゼ? エプスタイン事件めぐりMAGA派を「愚かな人々」呼ばわり

  5. 5

    リゾート開発計画に揺れる野沢温泉村の村長に聞いた「ニセコでも白馬でもない独自文化の根付く唯一無二の村をつくる」

  1. 6

    元安倍派・豊田真由子氏が「羽鳥慎一モーニングショー」で暴露!“パー券販売”の驚愕実態にSNS震撼

  2. 7

    「エムット」の商標巡り“ニアミス”騒動も…三菱UFJ銀はポイント還元率最大20%ブチ上げ預金獲得強化へ

  3. 8

    新型ダイハツ ムーヴに初試乗! スライドドア化は是か非か? 王者ホンダN-BOXと比べてみた

  4. 9

    ロック板のないパーキングって不正利用されないの? 管理・運営全国5000カ所以上のエコロシティに聞いた

  5. 10

    日銀アンケートで「1年後の物価も上がる」85%の衝撃…識者も「これ以上の節約は無理」と

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」