著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

軽自動車首位ダイハツの“自爆”で漁夫の利の…スズキは株価も反転上昇へ

公開日: 更新日:

 それだけにダイハツ車ユーザーの他社製車への乗り換えが進むとみた投資家が一斉に「スズキ買い」へと走ったのだ。

 国内「軽」市場における1~11月累計のダイハツ車の新車販売台数は約52万台(前年同期比6.6%増)でシェアは32.5%。一方のスズキは約49万台(同7.1%増)、30.6%だ。市場では、仮にダイハツが1カ月間に生産する車の半数分が他社製に移ると想定、シェアに応じて比例配分すると「24年3月期のスズキの営業利益は数%押し上げられる」との観測も上がる。

 スズキの同3月期の営業利益計画は4300億円(前期比22.7%増)、最終利益は2400億円(同8.5%増)で過去最高益を更新する。ただシェアトップを誇る主力のインド市場での小型車販売競争の激化や円安効果の一巡などで先行きの業績には、やや頭打ち感も指摘されていた。

 そこにもたらされた“敵失”による思わぬ福音。機関投資家筋の間では「ロケットに再点火した。このままの勢いなら早期の年初来高値超えもあり得る」との予想も少なくない。

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