松野前官房長官「機密費4660万円」持ち逃げ疑惑…自身の裏金還流1000万円超が報じられた時期

公開日: 更新日:

パーティー裏金も1000万円超

 昨年12月12日に松野氏の不信任決議案が否決された際、ニヤリと不敵な笑みを浮かべたことが印象に残る。キックバックに加え、つかみ金の機密費まで手にしていたら、そりゃ笑いが止まらないだろう。

 松野氏は13日、「公益、国益にのっとって使用されている」と記者団に話したが、使途については明らかにしない。松野氏の官房長官在任中に約27億5000万円の機密費が支出され、そのうち約26億5000万円が政策推進費に充てられていた。

「官房機密費はだいたい月に1億円といわれていて、2週間で4660万円は特に多いわけではない。ただ、持ち出したタイミングが悪いよね。12月の後半2週間分の5000万円を残していくところは松野さんらしいと思いましたが、『政治とカネ』に厳しい目が注がれる中で、なかなか国民の理解は得られないでしょう」(自民党ベテラン議員)

 松野氏は千葉県立木更津高校から早大法学部に進み、卒業後は生活用品メーカーのライオンに勤務。その後、松下政経塾に入った。政経塾9期生の同期には秋葉元復興相らがいる。1996年に自民党千葉県連の公募に合格し出馬するも落選。2000年の衆院選で初当選して以来、当選8回。安倍派では19年9月から約2年間、事務総長を務めた。裏金キックバックが盛んだった頃だ。

 松野氏が自身のHPに残したエッセーには、自宅の庭で缶ビールを空けるのがお気に入りだと書かれている。<うちにあるビールはカロリーオフの発泡酒しかないけど>と庶民的なつつましい生活ぶりをアピールしていたが、地味な風貌からは想像できない銭ゲバだったということか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  2. 2

    進次郎大臣は連日の視察とTV出演で大ハシャギ…ムチャぶりされる農水省は“ブラック企業化”のお気の毒

  3. 3

    ドン・キホーテが進次郎農相に異例の「直訴」…コメ流通は消費者ファーストではないのか? 識者が解説

  4. 4

    三井化学が石油化学事業を分社化…その先で描くのは過剰な同業他社との再編だ

  5. 5

    大阪万博は値下げ連発で赤字まっしぐら…今度は「駐車場料金」を割引、“後手後手対応”の根本原因とは

  1. 6

    自公政権の無策で失われていく庶民の味…「カレー」「ラーメン」「焼き肉」「洋菓子」「ステーキ」すべて倒産件数最多

  2. 7

    進次郎農相「コメ卸業者が営業利益500%増」発言で飛び交う「価格カルテル」疑惑と「コメの先物取引」で懸念されていたこと

  3. 8

    6月15日に開催G7サミットはトランプ関税で「会議は踊る、されど進まず」状態に

  4. 9

    マツキヨココカラ×コスモス薬品 節約生活の味方ドラッグストア大手を比較

  5. 10

    「プーチン心停止で影武者代行」情報…訪中大失敗のストレス、ロ国内に広がる大統領5選は無理の空気

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも