「早期・希望退職」募集が続出する2つの理由…3年ぶり1万人超えへ

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 産業別では電気機器、情報・通信業が多く、大手企業の募集人数を見ると、コニカミノルタ国内外2400人、オムロン(同)2000人、資生堂国内1500人、ソニーグループ国内外900人、カシオ計算機(同)500人、ワコールHD国内215人などが明らかになっている。また、東芝は非上場になったため集計に入っていないが、国内で最大4000人の削減を予定している。

 早期退職募集で懸念されるのが、退職後の再就職の場だ。全国的に企業の人手不足が継続するなか、東芝社員でも退職後の再就職は厳しいと、産経新聞客員論説委員でジャーナリストの井伊重之氏が言う。

「東芝はこれまでパソコン、医療機器、白物家電、半導体メモリー事業など部署や子会社を切り売りしリストラを繰り返してきました。今回の早期退職募集は、本社部門に残る給与の高いホワイトカラーの管理職が対象です。DX(デジタルトランスフォーメーション)の関連事業の担当者は研究所や中小企業に再就職できても、40歳以上の人はほとんどDXの経験がなく、受け入れ先を見つけるのは厳しいでしょう」

 企業の早期退職募集は、株主総会が終わる6月以降に増える傾向があり、今後退職者は1万人を大きく超えることが考えられる。先の友田氏が指摘する。

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