近づく株主総会の季節…「物言う株主」の保有銘柄が狙い目

公開日: 更新日:

 このところ足踏みが続く日本株。手掛かり難だ。そんなわけで、6月後半の株主総会に向け、アクティビスト(物言う株主)に注目する投資家が増えている。言うまでもなく、アクティビストとは株主提案を出すファンドで、彼らが株式を取得すると、株主還元強化やMBO(経営陣が参加する買収)による非公開化の期待が高まり、株価が動意づくケースが多い。

 最近の例でいえば、西武ホールディングス株だ。シンガポールの3Dインベストメント・パートナーズが5%の取得を5月14日に届け出ると、翌日に7%高となった。帝人株は、株主総会向け資料で香港のオアシスが2.5%の株主になったことが判明し、23日に10%も値上がりした。

 日本企業の株式を保有するアクティビストの数は、2023年に70に上り、この5年間で3倍に増加している。その背景には、15年のコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)導入、22年の東証の市場再編、23年の東証によるPBR改善要請などがあり、投資妙味が増すと判断されたのだろう。

 アクティビストというと、かつて「ハゲタカ」と呼ばれたように、よからぬイメージが強いが、最近は企業と会話を重ね、改革を提案することが多くなってきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因