アシスト 大塚辰男社長(1)働いたスナックでお客さまに教えてもらった「機を捉える力を養う」が自分の羅針盤

公開日: 更新日:

 その後、友人に誘われて、仕事先をホテルにウエーターを派遣するところに変えた。

「時給は当時の相場の2倍以上。しかも10日ごとに支払ってもらえる。忙しかったが、仕事はおもしろかった」

 大塚はプロのウエーターとして3年ほど働いた。当然20歳は過ぎていて、大学に行った高校の同級生は卒業して就職する頃だった。 このままではいけないと思いはじめていて、母からも「社会保険のある会社に勤めなさい」と厳しい命令。そんな折、大学でロシア文学を専攻した高校の友人と酒を飲んだ。文系なのにコンピューター会社に就職したという。

「彼は『仕事はおもしろいし、将来性もある業界だ』と言うんです。『おまえは仕事はできるほうなのか』と聞くと、『すごくできる』と。彼ができるなら自分もできると、彼の言葉がきっかけでこの業界に入りました」

 当時のコンピューター業界は、一般的な教養さえあればコンピューターの知識がなくても、入社してから教育すればいいと、どんどん採用していた。大塚は菱友計算(現菱友システムズ)にSEとして採用された。それまでコンピューターを使ったこともなかったので、仕事をしつつ、本を買い込んで勉強に励んだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  2. 2

    初の黒人力士だった戦闘竜さんは難病で入院中…「治療で毎月30万円。助けてください」

  3. 3

    吉沢亮は業界人の評判はいいが…足りないものは何か?

  4. 4

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    トイレ盗撮も…谷村新司が息子を叱れない“恥ずかしい過去”

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    西野カナ×Perfumeショットにファンびっくり…ザワつき巻き起こした「のっち不在ショット」を読み解く