著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

オイシックス・ラ・大地(下)「シダックスを子会社」の次は?

公開日: 更新日:

 成功した経営者は運を味方につけるといわれる。オイシックス・ラ・大地の創業社長の高島宏平もそのひとりだ。

 若きベンチャー起業家は1973生まれの団塊ジュニア世代。東大に入学。大学院では情報工学を専攻し、在学中に起業した。大手プロレス団体のホームページの制作を受注したが、間に立った女性経営者がお金を持ち逃げしたため未完成のまま、“チーム高島”は解散する苦渋を味わった。

 外資系コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。インターネットを使ったビジネスで起業すると決めていたが、何を扱うかは未定だった。

 2000年6月、オイシックスを設立。ネットによる野菜の通販「Oisix(おいしっくす)」を立ち上げた。会社が軌道に乗るまで12年かかった。

 野菜を仕入れるために、アポなしで農家に飛び込んで、門前払いを食らった。それでもあきらめず、農家を訪問し続けた。資金繰りがつかず、倒産の危機は幾度となくやってきた。

 ようやく、リピーターの客がつきはじめ、13年3月、ネットによる野菜の通販という、これまでになかったビジネスモデルが評価され東証マザーズに上場できた。これが転機となり運が向いてきた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  3. 3

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  4. 4

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 5

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  1. 6

    山本淳一は「妻をソープ送り」報道…光GENJIの“哀れな末路”

  2. 7

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  3. 8

    巨人・岡本和真が狙う「30億円」の上積み…侍ジャパン辞退者続出の中で鼻息荒く

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    光GENJIは全盛期でも年収3000万円なのに…同時期にジャニー&メリーが3億円超稼げていたワケ