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小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

フェラーリ849テスタロッサ初上陸! 1050馬力2人乗りでざっくり7000万円…マンションかよ?

公開日: 更新日:

フェラーリ849テスタロッサ(車両価格:¥64,650,000/税込み~)

 つくづく世界は広い! 人生は平等じゃない!! ことを実感させられるクルマに出会った。先日日本でお披露目されたフェラーリの新型フラッグシップ、849テスタロッサだ。

 テスタロッサは1950年代の同レーシングカーに初めて使われた車名で、イタリア語で「赤い頭」を意味し、エンジンヘッドを赤く塗る高性能車であることを意味する。その後1984年登場の12気筒ミドシップエンジンフェラーリ「テスタロッサ」にも使われ、スーパーカー世代にはお馴染みとなった。

 言わば故・長嶋茂雄の背番号「3」のようなもので、ある種特別なモデルに使われる車名なのだ。

「スーパー」と呼ぶにふさわしいスペック

 果たして最新世代はどこがスーパーなのか。まずパワートレインスペックだ。今やF1やルマンカーもハイブリッドになる時代。849も先代フラッグシップの3.9ℓV8ツインターボをベースに、3つのモーターで半電動化されている。

 ちなみに「849」は8気筒エンジンで1気筒当たりの排気量が499ccであることに由来する。オマケに小さいが7.45kWhの駆動用電池により、最大25kmのEV走行ができるプラグインハイブリッドとなる。

 エンジンは量産フェラーリ過去最大のターボタービンで架装され、旧型比50馬力アップの830馬力。それに220馬力のモーターが加わり、システム出力1050馬力でシステムトルク1250Nm。ぶっちゃけこれだけでスーパーだ。

加速もジェット機並み

 しかもボディはカーボンとアルミの軽量高剛性コンポジットで、車重わずか1570kg。時速0-100km加速がわずか2.25秒、同0-200km加速が6.3秒とほとんどジェット機並み。

 加えてブレーキは最新電子制御で最短距離で止まり、コントロールも容易。エアロダイナミクスもレースカー並みでボディを、路面に押しつけるダウンフォースは時速250km走行時に415kgと車重の3分の1レベル。ハイスピードでも精密なオンザレール感が思う存分楽しめるはずだ。

 エクステリアデザインはF1マシンっぽい空力デバイスと70年代フェラーリのクラシカルなディテールが入り交じり、懐かしさと同時に新しさも味わえる。フロントノーズの黒い帯は70年代の512BB、リアのツインテールは同512Sのオマージュのようだが、サイドのカウルは最新ルマンカー的でもあるという。

日本の公道で真価を発揮できる場所は…

 一方、つくづく現代の夢であることを思わせるのは価格で、欧州価格は46万ユーロ、単純為替換算すると7800万円以上! だが、日本価格はかなり頑張って税込み6465万円から。いずれにせよ、7000万円前後であることには変わりなく、ちょうど日本のファミリー向け新築マンションと同程度なのだ。

 しかも2人乗りで最高速300km超え。日本の公道で真価を発揮できる場所はどこにもなく、実際には見て楽しむか、サーキットに持ち込んで走らせるなど余裕のある人しか楽しめないだろう。

 ところが今やフェラーリは世界的人気で、この849テスタロッサも限定販売ではないが、恐らく即納車などはできないに違いない。

 何より自分に7000万円あったら間違いなくマンションを買うわけで、クルマは凄くて面白いがづくづく絵に描いたモチ。妙な興奮と空しさがないまぜとなる新車お披露目会なのであった。

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