五輪エンブレム 佐野氏を悩ませる「盗用常習」の不名誉な称号
「デザイナーとしてモノをパクることは一切ございません!」――。問題発覚から1週間余り。ようやく公の場に現れた“時の人”はしばしば声を強めて、盗用疑惑を必死で否定した。
東京五輪のエンブレムがベルギーのリエージュ劇場のロゴと似ている問題で、5日、エンブレムを制作したアートディレクターの佐野研二郎氏(43)が、都内で釈明会見。アルファベットの「T」と円を組み合わせ、正方形を9分割してデザインした過程を説明しながら、「盗用の指摘はまったくの事実無根」と訴えた。
予定時間の2倍に及ぶ約1時間の猛反論に、詰めかけた報道陣からも「偶然の一致かも」という感想が漏れたが、ネット上は佐野氏の釈明後も心ない中傷であふれている。見過ごせないのは「過去の作品も盗用しているんじゃないのか?」という指摘だ。その数も1つや2つでなく、「パクリの常習性」を検証する“まとめサイト”が、いくつも立ち上がっている。
ネット上で流布する「盗用が疑われる」作品の一例を挙げると、TBSのマスコットキャラ「BooBo」(02年発表)と漫画「クレヨンしんちゃん」(90年~)のぶりぶりざえもん。au「LISMO」(06年発表)とアップルのキャンペーン(04年)など。