スキャンダルで離れる共産女性票 鳥越氏に起死回生策は?
都知事選の真っただ中、発売中の「週刊文春」で“女子大生淫行疑惑”を報じられたジャーナリストの鳥越俊太郎候補(76)は21日、代理人を通じて名誉毀損と公選法違反の疑いで、同誌編集人を刑事告訴した。
報道陣にも「心ない誹謗中傷。事実無根だ。政治的な力が働いているとしか思えない」と怒りをブチまけたが、真偽はさておき、鳥越陣営のダメージは決して小さくない。
「鳥越さんを支援してきた共産党系女性支持者の間で“鳥越嫌い”が広がりつつあります。共産は個人演説会などの箱物イベントを仕切り、動員をかけて盛り上げる。民進は街頭演説などの遊説を担当する、とすみ分けてきた。基礎票があってないような民進と比べ、確実に票読みができる共産の一角が崩れてしまうのは痛い」(都政関係者)
都知事選に出馬経験のある元宮城県知事の浅野史郎氏は言う。
「高齢批判や健康不安を指摘される中で、マイナス点がさらに増えた印象です。告訴にまで踏み切ったのだから、経緯の説明があってしかるべきですが、言い訳がましいイメージをもたれたら舛添前知事の二の舞いになりかねない。これ以上失点を重ねない“守りの選挙”に徹するほかなさそうです」