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孫崎享
著者のコラム一覧
孫崎享外交評論家

1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

森友問題が安倍政権に対する「国民不信」に火をつける

 安倍首相が「嘘と詭弁」で乗り越えられると考えているのであれば、間違いだ。連日、取り沙汰されている大阪市の学校法人「森友学園」の問題。安倍首相は6日の参院予算委で国有地の売買金額について問われると、「法令にのっとって手続きし、価格が合理的であれば問題ない。地中のごみ等を撤去する責任を森友側に渡すのだから、ディスカウントは当然だ」と答弁し、売却額を1億3400万円としたのは適切――との認識を示していた。

 不動産鑑定士が更地価格を9億5600万円と算出し、過去に大阪音楽大学が渦中の土地を5億8000万円で購入したいと希望したところ、近畿財務局は安過ぎると拒否したと報じられている。この経緯を見ても一体、どこが「適正価格」なのか。しかも、土壌汚染除去費用として国は既に1億3000万円を支払っていたのだ。

 森友学園に払い下げされた土地(9770平方メートル)とほぼ同じ面積の隣地(9492平方メートル)は豊中市に14億2300万円で売却されているが、この時、ごみ処理などを新たに要求しない、売却時判明しなかった瑕疵が出てきても要求はできない――との条件が付いていたという。森友学園のケースは何から何まで異例だ。

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