改ざん、隠蔽…行政の不正続発の背景に“政府の活動の質”
情報をコントロール下に置きたいから「記録がない」
――財務省の改ざん前文書は森友学園との交渉の経緯が詳しく書かれていました。改ざんが表面化し、大騒ぎになったことで、今後は詳細に書き込まなくなりませんか。
決裁文書の調書や法律相談書などを見ると、森友学園は相当タフな相手です。交渉担当レベルで言えば、自分たちの理解や判断を超えたものがあったのかなと想像できる。だからこそ、調書に経緯をちゃんと残しておいた。自分たちのリスクヘッジとして残したと思われます。
ところが、逆に残しておいたことが、もっと大きなリスクになってしまった。この先、身を守るために記録を残すという原則が通用しなくなる恐れがあります。「記録を残していくことはリスクだ」「残しても行政文書でなく個人レベルのものにしよう」という悪い教訓になりかねません。
――どうすればいいでしょう。