著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

「老化」に対する自己認識が身体機能の回復力を高める? 英国での研究結果が論文に

公開日: 更新日:

 高齢者の転倒は外傷や骨折の危険因子で、身体機能を著しく低下させる要因となります。一方、転倒後における身体機能の回復は個人差も大きく、転倒する前の健康状態や転倒の仕方などによって、機能回復の程度は異なります。

 近年では、加齢に対する自己認識と身体機能との関連性に注目が集まっており、老化に対して楽観的な考えを持つ人では、脳卒中の発症リスクが低く、日常生活における基本動作(日常生活動作)を行う能力が高い傾向にあることも報告されていました。

 しかし、このような心理的要因と転倒後の身体機能については、質の高い研究データが限られていました。そんな中、老化に関する自己認識と転倒後における身体機能の回復状況の関連性を検討した研究論文が、米国老年学会誌の電子版に2025年5月21日付で掲載されました。

 英国で実施されたこの研究では、追跡調査中に転倒を経験した50歳以上の694人(平均69.8歳、女性58%)が分析対象となりました。研究参加者の老化に対する自己認識は2~8点(点数が高いほど肯定的)で評価され、転倒から2年後における身体機能との関連性が解析されています。

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