有森隆
著者のコラム一覧
有森隆ジャーナリスト

 30年余、全国紙で経済記者。豊富な人脈を生かし、取材・執筆活動中。「カルロス・ゴーン『経営神話』の自壊」(「月刊現代」2004年9月号)、「C・ゴーン『植民地・日産』の次の獲物(ターゲット)」(同09年1月号=最終号)などを執筆。ゴーン会長の欺瞞性を鋭い筆致でえぐり出した。この仕事ぶりが、今、再び脚光を浴びている。

シャープ<下>派閥抗争の果てに 当事者能力を失った経営陣

公開日:

「千里から天理へ」。長く語り継がれている、シャープの2代目社長・佐伯旭の決断である。

 奈良・天理市に半導体の生産拠点、総合開発センターを建設するか。それとも大阪・吹田市の千里丘陵で開かれる日本万国博覧会(大阪万博)へ出展するかの経営判断を迫られた。

 天理市の土地買収費用と大阪万博への出展費用が、ほぼ同じ15億円だった。

 佐伯は「貴重な資金は、長期的な利用が可能な施設に振り向けるほうが経営にとって意義がある」と判断した。

 これが家電メーカーから、半導体を生産し、液晶や太陽電池を開発する総合エレクトロニクス企業へ脱皮するスプリングボードとなった。佐伯は“中興の祖”と呼ばれた。

 創業者はシャープペンシルを発明した早川徳次。東京・日本橋生まれの江戸っ子で、関東大震災に見舞われ工場・家屋は焼失。妻と2人の子どもを失った。大阪に居を移し再起を図る。そのとき、天涯孤独の佐伯旭を引き取り、わが子のように育てた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    伊集院静氏が指摘 今の65歳から80歳が日本をダメにした

  2. 2

    小橋健太さんが明かす 先輩レスラーたちの凄まじい飲み方

  3. 3

    巨額税収減に負け惜しみ連発…小池知事がさらけ出した無能

  4. 4

    13勝左腕ガルシアと破談…怒り心頭の中日が疑う“巨人の影”

  5. 5

    鳥谷は4億で大山は微増の3000万 若虎たちの嘆きを聞け 

  6. 6

    フジ月9「SUITS」 視聴率“2ケタ死守”ほぼ確定も残る不安

  7. 7

    世論調査で内閣支持率一斉下落…肝いり政策がそろって不評

  8. 8

    中日から強奪は“吉”か 虎入り確実ガルシアに3つの懸念材料

  9. 9

    数字残して当たり前…阪神FA西に浴びせられるドギツい洗礼

  10. 10

    M4~5級が異例頻発…南海トラフ地震「1~2年後」と専門家

もっと見る