総裁選より議席が大事 吉田参院幹事長“石破支持”の本気度
「どこまで腹をくくって戦うつもりなのか」。自民党総裁選で“石破支持”を決めた竹下派会長代行の吉田博美参院幹事長(69)に対し、党内からこんな声が出ている。
吉田は「政治の師」と仰ぐ青木幹雄元参院議員会長の意向を酌んで参院竹下派をまとめたが、もともと安倍首相と親しい上、「正直・公正」をスローガンに掲げる石破氏を「安倍首相への個人攻撃だ」と批判するなど、腰が引けた態度だからだ。
「金足農業のように戦いましょう」「アンパンマンのような笑顔を見せて」――。都内の日本料理店で8月下旬、石破氏と会談した吉田氏はこう言ってフェアプレーを呼びかけたという。いまだに安倍首相に“忠誠”を誓うポーズを取り続ける吉田氏とはどういう人物なのか。
安倍首相と同じ山口県出身。長野県立飯田高から早大に進学。卒業後、故金丸信元自民党副総裁の秘書や長野県議会議長などを経て2001年に参院選で初当選し、現在3期目。ざっくばらんな性格で、「ヅラ美さんとあだ名で呼んでも気さくに答えてくれる」(長野県松川町の後援会関係者)と有権者の評判もいい。次は参院議長との声も出ているが、改選を迎える来夏の参院選は苦戦が予想されている。