袴田茂樹
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袴田茂樹安全保障問題研究会会長

新潟県立大学教授。青山学院大名誉教授、安全保障問題研究会会長。「ロシアへの反論」(共著=自由国民社)、「沈みゆく大国」(新潮選書)など著書多数。

北方領土「第2次世界大戦の結果論」というのは暴論である

公開日: 更新日:

 最近の日露平和条約交渉で、ロシアのラブロフ外相は全く遠慮せずに「第2次世界大戦の結果を認めることが、今後の日露交渉の絶対条件だ」と繰り返し訴えている。北方領土は第2次大戦の結果、ロシア領となり、国際的にも認められている、との見解だ。

 このラブロフ外相の発言に対し、「大統領の見解とは異なる強硬論」や「駆け引きのための吹っ掛け値」と評する識者もいるが、これは間違いだ。「第2次世界大戦結果論」はプーチン大統領が2005年9月に国営テレビで初めて主張し、ラブロフ外相はそれを忠実に復唱しているだけだ。

 日露交渉に深く関わったロシアのG・クナーゼ元外務次官でさえ、「日本側がそれを認めたら、あと何を交渉するのか」と、ラブロフ外相の見解を暴論だと認めている。

 1941年の大西洋憲章で、戦後処理としての無併合・無賠償の基本原則が打ち出される前でさえも、戦勝国が敗戦国から領土の割譲を求める場合は、敗戦国と平和(講和)条約交渉で合意することが当然の前提だった。

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