原料安でも強気…タイヤメーカーが値上げに踏み切る理由

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 ブリヂストンや横浜ゴムなど大手タイヤメーカー5社は1日、タイヤ価格の一斉値上げに踏み切った。乗用車やトラックなどほぼすべての種類が対象で、値上げ幅は平均約3%。理由は物流コストの高騰だ。

「前回2年前の値上げもそうですが、これまでは、原料の天然ゴム価格の高騰を受けて、値上げをしてきました。現在、天然ゴムの相場はむしろ割安。今回、初めて物流コストを理由に値上げをした形になります。タイヤの値上げで、さらに物流費が上昇する悪循環に陥る懸念が指摘されています」(業界関係者)

 原料安でもタイヤメーカーが値上げに踏み切れるのにはワケがある。自動車業界は、カーシェアやEV(電気自動車)など大転換期を迎えているが、タイヤメーカーは安泰なのだ。

 経済ジャーナリストの井上学氏が言う。

「カーシェアが普及し、車の所有が減れば、車の販売は落ち込みます。2台売れたのが1台でシェアされるわけですから。一方で、シェアにより車1台の使用頻度は増える。タイヤはどんどんすり減り、消耗されます。しかも、消費者が交換するタイヤは高い価格で売れるので、利益も取れる。ガソリン車からEVに移行することによって、エンジン回りなど不要になる部品がたくさんありますが、タイヤは絶対に生き残ります。タイヤは超優良業界なのです。消費増税直前に、原料ではなく、物流コストを理由にタイヤメーカー各社が異例の値上げに踏み切れたのも、底堅い需要を見据えて、強気になれたからと言えるでしょう」

 タイヤの値上げ分を取り返すため、今のうちに、タイヤ関連株を仕込んでおきますか。

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