世界で唯一 スウェーデン集団免疫作戦の成功宣言は本当か

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 さながら「肉を切らせて骨を断つ」か――。都市封鎖などの厳しい外出規制をせず、独自の「集団免疫」作戦を実行しているスウェーデンが、“コロナ対策”に成功したという。政府の感染対策のリーダーが、首都ストックホルムでは今後数週間以内に“集団免疫”を獲得できるとの見通しを明らかにしたのだ。

 世界各国は、新型コロナウイルス拡大を防ぐために、国民に外出規制を強いている。しかし唯一、スウェーデンだけは「集団免疫」戦術を取ってきた。

 多くの人が新型コロナに感染し、集団免疫を実現できれば、感染の連鎖を断ち切ることができる。スウェーデンで政府の対策指揮を執る疫学者のアンデシュ・テグネル氏は米紙「USA TODAY」のインタビュー(28日付)で、「ストックホルムでは恐らく25%の人がコロナウイルスへの免疫を備えている」と指摘。市内のある病院では、27%の医療スタッフが免疫を持っていたと明かした。

 テグネル氏は「『集団免疫』はスウェーデンの封じ込め作戦の中心ではない」と説明したものの、「(集団免疫の)効果を目の当たりにすることになるだろう」と事実上の“成功宣言”。ただ、集団免疫を巡っては、国内外の専門家から「根拠がない」との批判も受けていた。

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