<1>トランプ大統領は弱気も…“追い風”の不気味なデータ
米大統領選挙の投開票日(11月3日)まで2週間ほどになった。戦後、再選に失敗した大統領は2人(カーター、ブッシュ父)しかおらず、現職大統領は本来有利なはずだが、トランプ大統領は苦戦を強いられている。
強気な発言が多いトランプ氏も、各種世論調査では今、民主党バイデン候補に約10ポイントのリードを許している。10月16日、南部ジョージア州での遊説でこう述べた。
「政治史上、最悪の候補(バイデン氏)に私が負けたとしよう。その時はいい気分ではなくなるだろう。もしかしたらこの国を去らなければいけないかもしれない」
普段の言動からは想像できないほど弱気な発言であり、負けを意識した予防線とも受け取れる。新型コロナウイルスの感染対策の失敗、人種問題への不適切な対応、さらには脱税問題など個人的なマイナス点もある。
調査会社ギャラップ社による「国の歩む方向に満足ですか」との問いに、現在「イエス」と回答しているのはたった14%。再選を逃したカーター(12%)、ブッシュ父(14%)も同じように10%台で低迷していた。