立岩陽一郎
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立岩陽一郎ジャーナリスト

ジャーナリスト、1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。アメリカン大学(米ワシントンDC)フェロー。毎日放送「ちちんぷいぷい」レギュラー。

学術会議問題に思う 税金は私たちの物で政権の物ではない

公開日: 更新日:

「それは違うよ。スーパーマンよりウルトラマンの方が速く飛べるんだ」

 小学生だった私はそう言い放った。それまでスーパーマンの凄さを話していたアメリカ帰りの同級生は驚いた様子を見せたが、私の自信満々な表情に口を閉じた。光の速さで飛べるスーパーマンは音速の5倍で飛ぶウルトラマンより速く飛べる。もちろん、当時の私もそれを知っていた。同級生の話に、エゴに加えて妙な愛国心が手伝って出まかせを言ったものだった。

 日本学術会議(以下、学術会議)をめぐる誤った発言と意味不明な釈明を見ていて、小学生の頃の自分の醜態がよみがえった。この問題で、フジテレビの解説委員は学術会議のメンバーは学士院のメンバーとなり終生250万円の年金がもらえると言い、橋下徹氏はアメリカとイギリスを例に「両国の学者団体には税金は投入されていないようだ」とした上で、「学問の自由や独立を叫ぶ前に、まずは金の面で自立しろ」と自身のツイッターで発信した。いずれも事実ではないが、そうした誤った発言が別の議論に火をつけて、問題の本質を覆い隠す役割を担っている。

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