高野孟
著者のコラム一覧
高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

この秋の総選挙で政権交代を引き起こす可能性を明示した雑誌メディア

公開日: 更新日:

 先週発売の「週刊現代」7月31日号の「10・17総選挙 自民、野党転落」の予測記事は、雑誌メディアらしい丁寧な組み立て方をしていて好感が持てた。

 何が丁寧かというと、第1に、与野党の現役議員や選対関係者、各方面の政治記者らへの取材を行った上、各選挙区の最新情勢について独自調査を行ったこと。第2に、それに基づき289の小選挙区と11の比例区の全議席を予測したのだが、その際、浮動票の動きを捉えるために、自民党の前回得票の5%・10%・12%が野党第1党に移った場合のそれぞれを試算した。その上で、さらに念を入れて、全国32の重要選挙区については著名な選挙プロ2人に吟味してもらったという。電話番号を無作為抽出してアルバイトに電話をかけさせるだけの月並みな世論調査だけでは見えないものが見えてくるはずで、雑誌はこういう方法論をいろいろに開発して、予測を競い合ってもらいたいものである。

 それで、その結果はかなり衝撃的だ。自民から10%の票が離れた場合、自民は59減の217議席を得、公明の2減の27と合わせ過半数233を上回る244を確保する。ところが、12%が離れるとなると、自民は78減の198、現職閣僚や与党幹部も続々落選で、自公合わせても225議席と、過半数を割ってしまう。それに対して野党は240。これが「小選挙区制マジック」というもので、自民離れが10%にとどまるか12%に届くかによって、政治的な結果は天と地ほども違ってくるのである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新の政治・社会記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    旧統一教会「教会改革」会見に“テッシー”登場! 勅使河原秀行氏の変わり様にネット沸く

    旧統一教会「教会改革」会見に“テッシー”登場! 勅使河原秀行氏の変わり様にネット沸く

  2. 2
    カブス鈴木誠也への逆風強まる…総額100億円超ルーキー成績さえず、ファンは厳しい視線

    カブス鈴木誠也への逆風強まる…総額100億円超ルーキー成績さえず、ファンは厳しい視線

  3. 3
    佐津川愛美「ちむどんどん」で独り勝ち? 童顔でも34歳「ドラマ100本」の大ベテラン!

    佐津川愛美「ちむどんどん」で独り勝ち? 童顔でも34歳「ドラマ100本」の大ベテラン!

  4. 4
    旧統一教会側が質疑応答でTBS金平茂紀氏に感情露わ! あまりの興奮ぶりに総ツッコミ状態

    旧統一教会側が質疑応答でTBS金平茂紀氏に感情露わ! あまりの興奮ぶりに総ツッコミ状態

  5. 5
    700匹のワニ来襲で砂浜を占拠も…地元民が落ち着いているワケは?

    700匹のワニ来襲で砂浜を占拠も…地元民が落ち着いているワケは?

  1. 6
    桜田淳子と旧統一教会の45年…全盛期の19歳で入信、10年以上隠しながら34歳で合同結婚式へ

    桜田淳子と旧統一教会の45年…全盛期の19歳で入信、10年以上隠しながら34歳で合同結婚式へ

  2. 7
    旧統一教会が“金欠”に…最大の収入減「合同結婚式」参加者激減、大慌てで希望者募る

    旧統一教会が“金欠”に…最大の収入減「合同結婚式」参加者激減、大慌てで希望者募る

  3. 8
    旧統一教会会見での激昂ぶりに視聴者もドン引き…福本修也弁護士ってどんな人?

    旧統一教会会見での激昂ぶりに視聴者もドン引き…福本修也弁護士ってどんな人?

  4. 9
    岸田首相「国連演説」で冷や水浴びる…会場ガラガラ、スピーチも“二番煎じ”で居眠り続出

    岸田首相「国連演説」で冷や水浴びる…会場ガラガラ、スピーチも“二番煎じ”で居眠り続出

  5. 10
    生稲晃子氏の嘘バレた! 旧統一教会“替え歌支援”報道で《これぞ自民クオリティ》と火だるま

    生稲晃子氏の嘘バレた! 旧統一教会“替え歌支援”報道で《これぞ自民クオリティ》と火だるま