【長野】野党4連勝なるか? 元TBSキャスターvsものまねタレントで一騎打ち
長野(改選数1)
○当選圏内、△拮抗でやや優勢、▲拮抗でやや劣勢。左印は政治評論家・野上忠興氏、右印は政治ジャーナリスト・泉宏氏の予想。
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【長野】
△△杉尾 秀哉64 立現
▲▲松山三四六52 自新
手塚 大輔39 維新
日高 千穂43 N新
立憲現職の元TBSキャスター・杉尾に自民新人のものまねタレント・松山が挑む事実上の一騎打ち。
松山は長年、FM長野でパーソナリティーを務め、地元での知名度は抜群だ。今年3月の出馬表明直前、「週刊文春」に地元放送局の女子アナとの不倫疑惑が報じられたが、妻で女優の網浜直子が応援に入ったこともあり、「街頭での反応を見ても不倫報道の影響は解消されつつあると思っています」(松山陣営)という。
松山は教育問題を第一に訴えている。
「松山さんは県内の複数の学校の校歌を作詞し、PTA関係の講演も多い。無党派層の親の票を集めるのではないか」(地元関係者)
参院選では2016年から21年の補選まで「野党共闘」が奏功し、野党が3連勝中。今回も野党共闘で杉尾の再選を目指す。立憲、共産、社民の野党3党がそれぞれ市民連合と協定を結んだが、杉尾を推薦する連合長野に配慮し、政党同士や政党と候補者間での協定は見送った。「知恵と工夫により共闘を実現できた」(野党関係者)という。
国民民主票の半分は松山に流れる?
野党共闘から外れた国民民主も杉尾を「しっかり支援する」(大塚耕平県連代表)と明言したが、最近の同党の自民すり寄り傾向から、約4万票程度の国民民主票の半分は松山に流れるとの見方がある。
維新が候補者を立てたことは自民にマイナスに働きそう。昨秋の衆院選で維新は、県内で約9万票の比例票を獲得。保守票を手塚に奪われる可能性がある。
現職の強みで杉尾が先行しているが、松山の無党派層への食い込み次第では分からない。杉尾陣営は「6年前は、同じ時期の調査でややリードしていたが、今回は五分五分です」と警戒感を示した。