著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

「光クラブ事件」の山崎晃嗣とは何者だったのか

公開日：2024/10/24 17:00　更新日：2024/10/24 17:00

「光クラブ」社長室。机の上に置かれた写真は山崎晃嗣自身（1949＝昭和24＝年11月25日）／（Ｃ）共同通信社

　戦後社会の青年像は、戦争による価値観から、一気に全く異なる価値観の世界に生きる姿にと変わった。昨日まで「国のために命を捨てろ」と生命否定の論理を日々教えられた。それが今度は逆に「命は尊い。大切にせよ」と言われる。戦時のモラルが逆転したのだ。

　感性の強い青年が混乱して自暴…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽

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