石破政権という国難 米国隷従は日本も泥沼にはまるだけ

関税交渉があるから米国に逆らえないのはしょうがない、という意見があるがとんでもない話だ。このままでは防衛費を5%にされ、ホルムズ海峡にも自衛隊が行くことになる。石破官邸声明の逃げ腰、いつの間にかNATOの一員気取りの危うさ。景気も外交も「その場しのぎ」という国難。
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23日は沖縄慰霊の日だった。太平洋戦争末期、沖縄戦での日本軍の組織的戦闘が終わったとされる日から80年。県民の4人に1人が犠牲となった禍々しい記憶は風化することがないし、させてはいけない。
最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれた沖縄全戦没者追悼式に、石破首相も出席。「ひめゆり学徒隊や鉄血勤皇隊など、希望に満ちた未来を歩むべき若者までもが、戦場に駆り立てられ、犠牲となりました」などとスピーチし、旧日本軍が住民を戦闘に巻き込んだ事実に具体的に言及した。学徒らを慰霊する「ひめゆりの塔」の展示内容をめぐり、自民党の西田昌司参院議員が「歴史の書き換え」とイチャモンをつけ、県民の猛批判を浴びている。事実上の政権選択選挙である参院選(7月3日公示、20日投開票)を控え、騒動を何とか火消ししたいのだろう。前哨戦の東京都議選で惨敗した直後でもある。
「沖縄が負われた深い傷に思いを致し、戦争の愚かさと悲惨さを改めて正面から見つめ、平和で豊かな沖縄の実現に向けて力を尽くすことは、国家の重要な責務であります」とも言ったものの、ほぼ前例踏襲。視線は手元の原稿にクギ付けで、全く響かなかった。
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