電光石火の背景に何が? 日米関税決着を花道に石破退陣報道…その裏側と今後

公開日: 更新日:
居座れるか(C)日刊ゲンダイ

 まさか石破首相の花道のためにあのトランプが譲歩するわけがない。国内では安堵の雰囲気が漂っているが、もともと貿易協定違反のふっかけ。25%が下がったことの代償は何だったのか。出来すぎた“怪しい”決着の裏の憶測。

  ◇  ◇  ◇

「関税合意が退陣の花道」という見方も出ているが──。

 日本時間の23日朝、米国のトランプ大統領が「日本との最大のディールを完了した」と自身のSNSで表明。トランプ政権が日本に通告していた25%の相互関税は、15%に引き下げられることになった。

 参院選大敗で衆参とも過半数割れの石破政権を米国がマトモに相手にするワケがないと言われ、難航していたはずの関税交渉が、上乗せ分が発動される期限の8月1日が翌週に迫るタイミングで合意に至ったことには急転直下の印象がある。その背景には、何があったのか。

 参院選大敗でも続投を表明した石破首相は、居座る理由として真っ先に日米の関税交渉を挙げていた。「最も大切なことは国政に停滞を招かないことだ」というのだ。その関税交渉がとりあえず決着したことで、「関税合意花道論」が一気に広がったのだが、自分ファーストのトランプが、ディールで石破の花道のために譲歩するわけがない。

 交渉役の赤沢経済再生相は21日から8回目のワシントン詣でに赴いたが、訪米前にトランプとの面会は決まっていなかったという。それがラトニック商務長官やベッセント財務長官らと協議する中で浮上し、最後はトランプと70分間の会談を行って合意に至った。なぜ、トランプは会う気になったのか。本当にアポなし訪問だったのか? 

この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。

(残り2,487文字/全文3,179文字)

メルマガ会員
0円/月(税込)
今なら無料で日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事と競馬記事をそれぞれ3本試し読みできます!
オススメ!
プレミアム
2200円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事読み放題。最新の紙面をビューアーで閲覧可。競馬出走表も予想も全部読める。会員限定オンライン講座見放題。会員限定のプレゼントも。
スタンダード
780円/月(税込)
日刊ゲンダイDIGITALの有料会員限定記事が月50本まで読める。
新聞郵送セット割
3550円/月(税込)
プレミアムプランのサービスに加えて新聞も郵送で後日お手元へ。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    参政党が急失速か…参院選「台風の目」のはずが賛同率ガタ落ち、他党も街頭演説で“攻撃”開始

  2. 2

    参院選神奈川で猛攻の参政党候補に疑惑を直撃! 警視庁時代に「横領発覚→依願退職→退職金で弁済」か

  3. 3

    参院選で激戦の千葉選挙区で国民民主党“激ヤバ”女性議員を自民県連が刑事告発し泥仕合に

  4. 4

    参院選中に参政党「排外主義カルト」の実態をマトモに報じなかった大手メディアの生ぬるさ

  5. 5

    “トンデモ発言”連発の参政党が参院選終盤でメディア批判を展開する理由…さや候補も「マスコミはウソつき」

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    君はそれでも参政党に投票するのか…若者たちの“熱狂”が引き寄せる「徴兵制」「治安維持法」

  3. 8

    兵庫県警まで動員し当局が警戒…NHK党・立花孝志党首の“あり得ない”参院選の街宣ぶり

  4. 9

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  5. 10

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  2. 2

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  3. 3

    参院選中に参政党「排外主義カルト」の実態をマトモに報じなかった大手メディアの生ぬるさ

  4. 4

    「時代に挑んだ男」加納典明(29)名門芸術系高校に進学も...「よくあれで卒業させてくれたと思います」

  5. 5

    参政党旋風のシンボルさや氏をめぐるナゾが芸能界にも波及…CDデビュー、レーベルはどこ?

  1. 6

    玉木代表は会見のらりくらり…国民民主党が“激ヤバ”女性議員の「選挙違反」ウヤムヤ決着を狙うワケ

  2. 7

    巨人無残な50億円大補強で“天国から地獄”の阿部監督…負けにお決まり「しょうがない」にファン我慢限界

  3. 8

    「さやお母さん」爆誕…“神谷ガールズ”が参政党の躍進を支えるも目標「20議席」は未達

  4. 9

    巨人がどれだけ憎くて憎くて仕方がなくても、「さすがは長嶋じゃ!」となってしまった

  5. 10

    帰ってきた阪神の“Gキラー”に巨人は戦々恐々…完封含む16イニング連続無失点の苦い記憶よぎる