OTC類似薬「保険適用外し」の動きに患者から悲鳴が…自公維が3党合意、医療費削減ありきの暴論

公開日: 更新日:

■薬代だけで負担50倍

「アトピーは単にかゆいだけの病気ではありません。基本的に専門医の経過観察と処方が欠かせず、症状が好転しても保湿剤は手放せません。治療薬が保険適用除外になれば、受診控えや経済的な負担増による症状の悪化が最も懸念されます。アトピーはいじめやひきこもりの原因にもなります。苦しみに耐えかねて自殺される方もいらっしゃる。『医療費が削減できていいじゃないか』という結論ありきの暴論はやめていただきたい」

 皮膚がウロコのように硬くなり剥がれる「先天性魚鱗癬」(指定難病)を患う男性(22)の母親は今月18日、OTC類似薬の保険適用継続を求める署名約8万5000筆を厚労省に提出。会見で「適用除外になれば、1回千数百円の薬代が6万円以上になってしまう」と訴えた。薬代50倍では治療継続は危うい。

 参院選が迫る中、自民の強力な支援組織である日本医師会もOTC類似薬の保険外しに「容認できない」と反対している。医師や患者の懸念をよそに強行は許されまい。

  ◇  ◇  ◇

 石破自民の参院選に向けたトンデモ公約については、関連記事【もっと読む】で詳しく深掘りしている。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性