OTC類似薬「保険適用外し」の動きに患者から悲鳴が…自公維が3党合意、医療費削減ありきの暴論
■薬代だけで負担50倍
「アトピーは単にかゆいだけの病気ではありません。基本的に専門医の経過観察と処方が欠かせず、症状が好転しても保湿剤は手放せません。治療薬が保険適用除外になれば、受診控えや経済的な負担増による症状の悪化が最も懸念されます。アトピーはいじめやひきこもりの原因にもなります。苦しみに耐えかねて自殺される方もいらっしゃる。『医療費が削減できていいじゃないか』という結論ありきの暴論はやめていただきたい」
皮膚がウロコのように硬くなり剥がれる「先天性魚鱗癬」(指定難病)を患う男性(22)の母親は今月18日、OTC類似薬の保険適用継続を求める署名約8万5000筆を厚労省に提出。会見で「適用除外になれば、1回千数百円の薬代が6万円以上になってしまう」と訴えた。薬代50倍では治療継続は危うい。
参院選が迫る中、自民の強力な支援組織である日本医師会もOTC類似薬の保険外しに「容認できない」と反対している。医師や患者の懸念をよそに強行は許されまい。
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