石破茂前首相“唯一のレガシー”「防災庁設置法」が静かに成立も期待できないワケ
職員数は現在の内閣府防災担当の220人から352人に大幅拡充。防災関連の施策を行っている省庁間の縦割りを排すため、防災相には各府省庁への勧告権が付与され、府省庁は勧告を尊重する義務が課される。
本庁以外に地方機関の「防災局」を、2027年度以降に2カ所設置する方針で、防災人材の育成に向けた研修や研究を行う「防災大学校(仮称)」も設置される見通し──と、立派な箱ができあがったように見えるが、防災の専門家の受け止めは微妙。「防災庁ができたのは嬉しいが、あまり期待できない」といった厳しい声も聞こえてくる。司令塔なのに、権限が曖昧だというのだ。
■勧告権には強制力なし
「勧告権と言うと権限がありそうに聞こえますが、強制力はありません。勧告の尊重も努力義務でしかない。司令塔と言っても現実には各府省庁の『調整役』に留まり、各府省庁を動かすことはできないでしょう。従来の霞が関の発想の枠内にとどまる組織になってしまった」(民間の防災アドバイザー)
職員数が大幅増となっても各府省庁からの出向組が中心で、プロパーの専門職集団にはなっていない。


















