佐賀北・百崎敏克監督の指導方針は「価値観を押し付けない」

公開日: 更新日:

――では、どういったチームづくりを目指しているのですか。

「僕の野球が『○○野球』と言われるとするなら、一人一人に役割を持たせ、明確にすることです。おまえは足をかじれ、おまえは後ろに回れ、おまえは目を狙え、それで大きいヤツをまとめて倒せと。ウチにはバット引き、投手に水を渡す係、声出し役もいる。レギュラーだって、0ストライク3ボールでも打っていく選手がいれば、1ストライク2ボールでも打っちゃいけない選手もいる。エースも4番も偉くない。エースには『控えのやつにテスト前に勉強教わってるだろ』と。逆にその控えの生徒には『エースが勉強で困っているから支えてやってくれ』と言ってるんですけどね」

――個々が役割を全うすることで大きな力になっていくと。

「自分にないものを支え合うのが人間でしょう。実力、運だけでは勝てない、運に気づけるかどうか。それは日々の生き方にかかっているよと。愚痴を言ったり人のせいにしている間は運は逃げていくと思う。生徒には『味方でも親でもない、ただ野球が好きな人が応援したくなるチームをつくろう』と言ってます。笑顔で楽しげにやる。3アウト取っただけで優勝したように喜ぶ。そのメンバーをベンチも喜んで迎える。ミスしても先頭に立ってプレーする。甲子園というのは、球場全体がいつの間にか敵にも味方にもなると感じますね」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・田中将大はヤンキースに未練タラタラ…「一途な200勝男」は復帰願望を周囲にこぼしていた

  2. 2

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 3

    カムバック星野監督の“2カ月20kg”の無茶ぶりに「嫌です」なんて言えるはずもなく…

  4. 4

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  5. 5

    高市早苗氏は頼みの党員・党友支持に急ブレーキで決戦シナリオ破綻…陣営が迫られる「地獄の選択」

  1. 6

    不世出のストライカー釜本邦茂さんが草葉の陰から鹿島18歳FWの「代表入り」をアドバイス

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”都議に「免許不携帯」疑惑 日刊ゲンダイの直撃にブチ切れ!【動画あり】

  3. 8

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  4. 9

    そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇