中井を抜擢も2打席で交代 原巨人の「4番軽視」ますます加速

公開日: 更新日:

 ちょうど20年前、自らの引退セレモニーでのスピーチで、その座を「聖域」と表現し、「何人も侵すことができない」と声を大にしたのは、他ならぬ原監督だった。

 その原監督が29日の中日戦で東京ドームをどよめかせた。なんと、この日の「4番・一塁」に8年目25歳の中井大介を抜擢したのである。日本テレビのアナウンサーは盛んに「巨人第83代の4番打者!」と絶叫していたが、拍子抜けしたファンも多かっただろう。

「前日まで4番を打っていた坂本が故障離脱したとはいえ、なぜその座にさしたる実績のない中井を据えるのか、まったく理解に苦しむ。巨人に限らず、4番打者はチームの中心であり、根幹でしょう。その中でも巨人の4番は特別なものだと言ったのは自分だろう。原監督は常々、『巨人の歴史』『巨人の伝統』ともっともらしいことを口にするが、それを最も軽んじているんだから……」

 ベテランOBはこう憤ることしきりだが、原監督の4番軽視は今に始まったことではない。昨年はキューバから途中入団したセペダを、来日3日目に一度も実戦で起用しないまま4番で使った。12年目になる監督生活でこれまで、実に19人もの4番を起用。その中にはたった1試合だけのボウカー、2試合の大田、3試合のロペスなど、ファンの記憶にも残っていないようなケースもある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性