“ベスト”は西武? プロ野球は二軍寮が劣悪なほど若手成長

公開日: 更新日:

 プロ野球では昔から、「二軍の環境が悪いほど、若手が伸びる」と言われている。二軍スタッフの指導力や、球団のチーム事情、何より選手本人のやる気と才能が必要条件だが、華やかな生活を送る一軍選手に憧れ、何とか劣悪な環境から抜け出そうと必死になるからだ。

 そのデンで言えば、12球団の二軍寮ワーストは西武だろう。近年はどの寮もマンション風の立派な建物だが、西武の「若獅子寮」だけは昔ながらの長屋を思わせる平屋建て。場所も西武プリンスドームのすぐそば、つまり所沢の山奥なので、繁華街に出るのも一苦労。池袋には西武鉄道で40分~1時間、立川にもタクシーで30分以上かかる。

 その西武と肩を並べるのが、千葉県鎌ケ谷市に二軍の本拠地を置く日本ハムだ。鉄筋5階建ての「勇翔寮」は室内練習場と専用球場が隣接しており野球をするには十分な環境が整っている。しかし、いかんせん施設の周辺にあるのは梨園や霊園くらいなもの。そして一軍の本拠地が遠く離れた札幌にあるというのが成長を促すのではないか。

 一軍選手と接する機会といえば、オフの自主トレや、二軍落ちした時くらい。めったに会わないことで一軍と二軍に差があることを痛感させられる。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い