福士欠場の名古屋は元ケニア選手の“高速ラップ”が見どころ

公開日: 更新日:

 一連の「福士騒動」で、にわかに注目度が増したのが、リオ五輪女子マラソン代表の最終選考レースとなる名古屋ウィメンズ(13日)だ。

 1月の大阪で、陸連設定記録(2時間22分30秒)をクリアした福士加代子(33)が出場をキャンセル。陸連は代表内定は出していないものの、福士が五輪キップを手にすることはほぼ間違いないとみられている。

 昨年の世界陸上で7位入賞の伊藤舞(31)は、すでに内定が出ているから、残るキップは1枚ということになる。ただし、複数の日本選手が福士の記録(2時間22分17秒)を大幅に上回る大番狂わせがあると代表選考はややこしくなる。

 そのカギを握っているのが、ケニア出身で前年覇者のユニスジェプキルイ・キルワ(31=バーレーン)だ。

 ある大会関係者がいう。

「ケニア出身のキルワは昨年、フィニッシュは2時間23分前後と予想していたが、実際は2時間22分08秒と知ってビックリしていた。2位(注)の前田彩里(24)も、2時間22分48秒という、日本女子歴代8位の好タイムだった。名古屋は平坦なコースなので速い時計が出る。おそらく今年のキルワは、自己ベストの2時間21分41秒を狙ってくる。そうなれば、ペースメーカーが外れる30キロからのペースは昨年より上がる。中盤までの時計にもよるが、昨年と同等のペースでレースが進み、30キロから1キロ3分20秒を切るペースで走り続ければ自己記録は更新できる。日本人選手にとってはかなり厳しいラップだが、キルワについていけば、福士の時計(2時間22分17秒)を上回る可能性が出てくる」

 五輪代表狙う選手にとってのペースメーカーはキルワだ。

(注)=当日の前田は3位でゴールしたが、2位のマリア・コノワロワ(ロシア)が、15年12月にドーピング違反で失格。2位に繰り上がった。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する