ラスト50mで一気加速 坂井聖人“反骨心”が生んだ銀メダル

公開日: 更新日:

 日本競泳界の新鋭が「水の怪物」に最後まで追いすがった。

 リオ五輪競泳の男子200メートルバタフライ決勝は9日(日本時間10日午前)に行われ、坂井聖人(21=早稲田大3年)が1分53秒40で銀メダルを獲得。優勝は1分53秒36をマークした「水の怪物」マイケル・フェルプス(31=米国)で、400メートル個人メドレー銅に続く2個目のメダル取りが有力視された同じ早大の瀬戸大也(22)は、1分54秒82で5位に終わった。

 スターターのタイミングが合わず、スタートをやり直し。競泳では極めて珍しいハプニングにも坂井は動じなかった。仕切り直しのスタートでは完璧なタイミングで飛び込むと、最初の50メートルこそ出遅れたが徐々にペースアップ。100メートルを過ぎて先行するフェルプス、瀬戸との距離を縮め、最後の50メートルで一気に加速してフェルプスに0秒04差でフィニッシュ。初めての五輪で、瀬戸らトップスイマーを抑えて2位に入った。

「(フェルプスを)差せたかと思った。悔しい気持ちもあるけど、うれしいです」と息を弾ませながら話した坂井は、幼少のころから水の怪物を目標にしてきた。フェルプスがメダルを量産した過去の五輪の映像は、ビデオテープがすり切れるほど見て、フォームを研究したという。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性