西武秋山「2億+出来高」3年契約に流出阻止とは別の狙い

公開日: 更新日:

 契約内容から球団の意図がくみ取れる。西武秋山翔吾が5000万円増の年俸2億円+出来高払いで3年契約を結んだ。

 今季の成績(打率.296、11本塁打、62打点、18盗塁、103三振)、は、打点と盗塁以外はダウン。それでも、球団が大型契約を提示したのは、順調なら来季中にも取得するFA権行使による戦力流出の阻止が狙いだ。

 西武は12球団の中で、FA移籍で出ていく選手が最も多い。このオフも岸が楽天へ移り、93年にFA制度が導入されて以降のFA流出数は計15人となったが、ある西武OBは、「FAの問題だけではないでしょう」と言ってこう続けた。

「攻守の要でもある秋山は、もちろん貴重な戦力に違いないが、フロントは将来の指導者として考えていると思う。森(中日新監督)、辻(西武新監督)、秋山(幸二=前ソフトバンク監督)、伊東(ロッテ監督)、工藤(ソフトバンク監督)といった黄金時代のメンバーを除けば、西武OBで指導者になれる資質がある者はそうはいない。今のチームを見ても、野球をよく勉強していて、理論的に物事を説明できるのは秋山と栗山ぐらいですから。28歳の秋山は故障がなければ引退はまだまだ先だが、おそらく3年契約が終わればコーチ兼任となり、指導者へのレールが敷かれるはずです」

 契約書に判を押した秋山は「(3年契約は)チームに必要ということでの契約だと思う。本当にありがたいです」と言った。どうやら西武に骨をうずめることになりそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 2

    萩生田光一氏「石破おろし」がトーンダウン…自民裏金事件めぐり、特捜部が政策秘書を略式起訴へ

  3. 3

    参政党は言行一致の政党だった!「多夫多妻」の提唱通り、党内は不倫やら略奪婚が花盛り

  4. 4

    【夏の甲子園】初戦で「勝つ高校」「負ける高校」完全予想…今夏は好カード目白押しの大混戦

  5. 5

    早場米シーズン到来、例年にない高値…では今年のコメ相場はどうなる?

  1. 6

    落合博満さんと初キャンプでまさかの相部屋、すこぶる憂鬱だった1カ月間の一部始終

  2. 7

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  3. 8

    伊東市長「続投表明」で大炎上!そして学歴詐称疑惑は「カイロ大卒」の小池都知事にも“飛び火”

  4. 9

    “芸能界のドン”逝去で変わりゆく業界勢力図…取り巻きや御用マスコミが消えた後に現れるモノ

  5. 10

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も