引退後は独立? 故障するまで稼ぎ続ける琴奨菊の人生設計

公開日: 更新日:

 26日に発表された来年1月場所(8日初日)の新番付。7度目のカド番を迎えるのが、大関琴奨菊(32)だ。

 今年1月に自身初優勝を果たしたものの、続く3月場所では8勝7敗で綱とりに失敗。7、11月と2度も負け越した。テーピングが痛々しい両ヒザはボロボロ。巡業でも土俵に上がる回数は激減した。

 引退は時間の問題と思われるが、「まだまだ稼ぎ足りない」というのがホンネではないか。

 琴奨菊は13年に年寄株を購入しており、引退後は「秀ノ山親方」になることが確実。しかし、相撲協会が現行の新公益法人に移行し、株の売買を禁止したのは14年。つまり、琴奨菊は秀ノ山株に大金を支払ったということだ。最近では裁判所が春日山株に1億7000万円もの値をつけたように、決して安い買い物ではない。

 独立ともなれば、さらにカネがかかる。

「当面は佐渡ケ嶽部屋の部屋付親方として活動するだろうが、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)はまだ48歳と若い。琴奨菊も定年を待って部屋を継承するよりは、独立を選ぶはず。そうなると、土地や建物も自前で用意しなければいけない。最低でも4億~5億、場所によってはもっとかかる。後援者がいくらか融通してくれるとはいっても、頭金の何割か程度ですよ。独立以降は親方株と合わせて、莫大な額のローンを抱えることになる。カネはいくらあっても足りず、故障で現役続行が不可能になるまで相撲を取るでしょうね」(ある親方)

 福岡県柳川市の建設会社の三男坊に生まれた琴奨菊。人生設計も堅実だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  2. 2

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 3

    マエケン楽天入り最有力…“本命”だった巨人はフラれて万々歳? OB投手も「獲得失敗がプラスになる」

  4. 4

    中日FA柳に続きマエケンにも逃げられ…苦境の巨人にまさかの菅野智之“出戻り復帰”が浮上

  5. 5

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  1. 6

    高市政権の“軍拡シナリオ”に綻び…トランプ大統領との電話会談で露呈した「米国の本音」

  2. 7

    エジプト考古学者・吉村作治さんは5年間の車椅子生活を経て…80歳の現在も情熱を失わず

  3. 8

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  4. 9

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  5. 10

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ