日本実業団陸上競技連合 西川晃一郎会長インタビュー<下>

公開日: 更新日:

 インタビューの最終回は、駅伝マラソンの関係、東京五輪でのメダルの可能性などについて聞いた。

――元日の実業団駅伝も大学生の箱根駅伝も終わりました。日本のマラソン低迷はビッグイベントで人気もある駅伝が原因という声があります。その点についてはどう思いますか。

「私もいろいろなところからそのようなお話は伺います。これについてはですね、実業団の各社に、何のために駅伝をやっているのかというアンケートを取って調べたことがあります。宣伝という位置づけというよりは、多くは企業の社会的責任(CSR=コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティー)の一環として、広くは日本のスポーツ界、または地域に貢献したり、もっと端的に言えば、会社の士気やモラルを高めるということです。特にモノづくりの会社はチームでやっている。たすきをつなぐ素晴らしさですね」

――実業団の駅伝は会社の宣伝ではないと。

「私も日立製作所で専務をやっておりましたが、一番最初に考えたのは、地域なり社会への貢献、2番目は事業所の結束力、士気を向上させることです。駅伝は確かに社名は出ますが、それで製品がたくさん売れるという感覚は、経営者のみなさんは持っておられません。唯一いいことは、社員が新年の年始回りに行ったときに会話が弾むのです。それも宣伝といえば宣伝ですが、その程度です」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲