日大アメフト部には暴力問題も スポーツ界にはびこる病根

公開日: 更新日:

 世間を騒がせた日大アメフト部選手による悪質な反則問題は、関東学生連盟が内田正人前監督と井上奨前コーチを永久追放に当たる「除名」とした。

 今回の騒動でもうひとつ明らかになったのが、日大アメフト部の暴力体質だ。日大アメフト部は昨年、20人の部員が大量退部した。その理由はコーチの暴力にあったという。

 日刊ゲンダイは5月30日付の紙面で、日大アメフト部のグラウンド近くに住む世田谷区民の日大アメフト部に対する苦情を掲載した。その区民も「私の息子は複数の選手がグラウンドで1人の選手をボコボコに殴って血だらけにしている姿を見たことがある。おそらくコーチの指示でしょう」と語っていた。日大アメフト部の暴力は、名将といわれた篠竹幹夫元監督(故人)時代から続いているのだ。

 学校の部活動における暴力指導は今も消えていない。そして、内田前監督が精神的に圧力をかける指導もまた、日本のスポーツ界では昔から行われていたものだ。

 日大アメフト部の選手間で「ハマる」と呼ばれている内田流は、みんなの前で名指しで酷評されたり、試合や練習に出してもらえず、精神的に追い込む。その延長線で「殺人タックル」のような理不尽なこともやらせる。「コーチ論」の著書でノンフィクション作家の織田淳太郎氏は「今の選手はそんな指導ではつぶれてしまう」といってこう続ける。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  2. 2

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  3. 3

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  4. 4

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  5. 5

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  1. 6

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー

  2. 7

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方

  3. 8

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  4. 9

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  5. 10

    中日からFA宣言した交渉の一部始終 2001年オフは「残留」と「移籍」で揺れる毎日を過ごした