二軍で15本塁打 日ハム清宮は嫌でも「ファームの帝王」へ

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 打てども打てどもなお一軍昇格にならざり、じっと手を見る――。

 昨3日、日本ハムの清宮(19)が二軍のロッテ戦で15号2ランを放った。5月28日に二軍落ちして以降は、21試合で11本。ハイペースで一発を量産している。しかし、それでも一軍から声がかかる気配はない。

 ある球団OBは「本来なら、いますぐ一軍に上げたいところなんだが……」と、こう続ける。

「狙い球の絞り方、ボール球の見逃し方などは、ずいぶんよくなってきた。問題はポジションです。本職の一塁では、中田がリーグ4位の17本塁打、同2位の58打点と活躍中。打率も・266と、まずまずです。DHには出来高を含めると最大年俸2億5000万円のアルシアがおり、左翼は近藤がいる。この3人の誰かがケガをするか、成績がガタ落ちでもしない限り、清宮は今季いっぱい二軍の可能性もある。そもそも球団は清宮については今季を『育成の年』と位置づけている。無理に一軍に上げる必要もないというわけです」

 そうなると見えてくるのが二軍の本塁打王だ。イースタンの最多本塁打は中田が2009年にマークした30本。清宮が今後も二軍出場を続ければ、記録更新は時間の問題である。

 現役時代に3度、二軍の本塁打王を獲得した巨人の大森剛(現巨人国際部)は、一軍ではプロ通算5本。「二軍の帝王」で終わった。もっか二軍で15本塁打の清宮は、イースタンのトップを独走している。不本意なプロ初“タイトル”を手にするのか。

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