2度目の週間MVPで監督太鼓判も…大谷「新人王」に5つの壁

公開日: 更新日:

■本命2人はヤンキース所属

 ソーシア監督は残り18試合、大谷を野手としてフル出場させることを示唆している。抜けた数字を残せばともかく、大谷が新人王を獲得するためにはいくつかの障害がある。

 ひとつは本命2人が老舗人気球団のヤンキースに所属する選手であるということだ。メジャーの記者投票はそもそも、大都市圏の選手が有利といわれる。メディアにおける記事や映像の扱い、記者に与えるインパクトは、大都市を本拠地にするチームの選手の方がはるかにデカい。ニューヨークとアナハイムでは都市の規模からして比べものにならない。

 今季のエンゼルスが弱い点もマイナスだ。プレーオフ進出がほぼ決定的なヤンキースに対し、大谷のエンゼルスは地区首位のアストロズから19ゲーム離された4位。プレーオフはもはや完全に圏外だ。残した数字が似たり寄ったりなら、チームの成績を押し上げた選手に分がある。

 ヤンキースの2人と比べて、出場試合数や打席数が少ないことも障害になる。無事これ名馬というか、メジャーリーガーは試合に出続けてナンボととらえられる。そこへいくと大谷は右肘靱帯損傷で約20日間、故障者リスト入りしたうえ、登板日の前後は調整にあてて試合を休む。ベーブ・ルース以来、100年ぶりの二刀流とはいえ、投打ともに突出した成績を残したわけでも、残せるわけでもない。物理的にも不可能なのだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋