大迫が2時間5分台新記録も…日本マラソンの未来に厳しい目

公開日: 更新日:

 陸上ジャーナリストの菅原勲氏が言う。

「自分で考え、行動力がある大迫が日本新記録を出したといって、実業団選手が5分台の記録を次々に出すという流れにはなりません。大迫のように人生を懸けて、本気で五輪のメダルを取るつもりでなければ、結局は駅伝重視のチーム方針に従うだけ。記録は伸びない」

 東京で2時間6分台を出した設楽は実業団の「ホンダ」に在籍している。しかし、マラソンに関しては自己流のトレーニングを貫いている。40キロ走などの走り込みを「昔のやり方」と否定し、海外や国内のハーフマラソンで力をつける練習法をチームが認めているからだ。

 この日はくしくも出雲駅伝が行われた大学も、関東の強豪校は正月の箱根駅伝がすべて。実業団と同じく、マラソン軽視の実態は変わらない。

「スピードに勝るアフリカ勢に立ち向かうのが大迫一人では厳しい。2時間5分台の新記録が国内のマラソン界、いや、実業団のあり方を変えるきっかけになればいいのですが」と前出の菅原氏は言う。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束