著者のコラム一覧
小野俊哉ノンフィクション作家

1961年岡山出身。スポーツ・アクセス㈲取締役社長。早大理工学部卒、味の素、住友金属工業を経て、03年同社設立。プロ野球、メジャーリーグの記録を分析、評論し各メディアやメジャー球団に情報を提供している。

近代野球の日本シリーズはリリーフ投手が勝敗のカギを握る

公開日: 更新日:

 リリーフは登板した最初の打者を抑えてこそ意味がある。08年以降の10年間について調べると、シリーズで勝ったチーム、負けたチームそれぞれ登板最初のリリーフ被打率は.196、.200とほとんど同じ。よく抑えているが、打者2人目以降が大きく異なる。勝ったチームのリリーフは被打率.177(被出塁率.238)とさらに抑えている。負けた側は.258(.345)と打たれるか、四球を出している。投手の交代が後手に回ると痛い目に遭うことを示している。

 2年前に日本ハムと対戦した広島の緒方監督には苦い経験がある。第5戦は抑えの中崎がマウンド上で独り相撲。九回裏に満塁被弾しサヨナラ負け。第6戦は八回に投入したジャクソンが相手投手に安打を許すなど絶不調でも代えず、結局レアードに満塁弾を浴び終戦。シリーズを壊してしまった。シーズンを任せた継投パターンより、短期決戦はそのとき通用するリリーフをどう見極め投入するか。この決断が監督に求められるということだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性