貴景勝ノルマ突破も…「あと1勝」では大関取り揉めるワケ

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 とりあえず、「3場所33勝」はクリアした。

 大関とりを目指す貴景勝(22)が、13日目に高安(29)を撃破。立ち合いのかち上げにもひるまず、鋭い当たりからの突っ張りで大関に何もさせなかった。

 これで9勝目となり、数字上のノルマは達成したとはいえ、1ケタ勝利では印象が悪い。阿武松審判部長は貴景勝の大関とりを「星数より内容」と話していたが、それにしても限度がある。最低でも2ケタは欲しいと思っているはずだ。

 では10勝なら文句なしに昇進かといえば、さにあらず。今場所は1横綱1大関を破るなど力強い押し相撲を見せ、審判部の期待に応えている。一方、御嶽海豪栄道には対策を練られて、完敗したのも事実だ。もともと突き押し一本で相撲のバリエーションに乏しいだけに、攻略法を編み出されると苦しい。

 9勝止まりなら、大関昇進消滅。ギリギリ10勝で審議の対象になったとしても、満場一致はおろか、審判部の中で揉めるであろうことは想像に難くない。

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